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2017.02.24
リゾートホテル建設計画地(国指定の名勝・奈良公園内)について
- 当該地の動画と代案を公開 -
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奈良県が推し進めるリゾートホテル建設予定地は、以下の厳しい規制によって守られてきた環境です。
■ 国指定名勝地
■ 文化財保護法
■ 古都保全法にもとづく歴史的風土特別保存
■ 奈良市風致地区条例による第一種風致地区
■ ユネスコ世界文化遺産
■ 都市公園法
「奈良公園のリゾートホテル建設」計画の中止を求める理由
1. 本来、法的に厳しい規制がかけられ、守られてきたこの地の環境を守る。
2. 地元住民の住環境を守る。
3. 国策「地方創生」「観光立国」「インバウンド誘致」に便乗した無秩序な開発への警鐘。
4. 地域住民に対する県の不誠意な説明対応への不信。
- 奈良県は「高級ホテルならいい」と主張
しかし、これは「守る環境と、利用する環境」に対する考えの違いです。我々は、この地を「守るべき環境」であると考えます。
この地は、これまで厳しい規制に守られてきた土地であり、地元住民はあらゆる不便を甘受しながら、それを良しとして生活してきました。1.3ヘクタールにも及ぶ県民、国民の大切な財産を(10室から20室の)民間高級ホテル事業者の商業の道具として差し出すことに対して納得できません。一旦、これを許せば、なし崩し的にホテル事業者による独占使用を許すことになります。
同じ町内会に所属し公園内にある旅館(規制ができる前から存在する)は、下水管一本の修繕改修にたいしても県の協力が得られず、「公園内で商売をさせてやっている」とまで言われながら、老朽した建屋の改修も思うに任せない状態で経営してこられました。県は、高級ホテルを新設することに加担するのではなく、既存の地元旅館経営に対して、手厚い援助を差し伸べるべきです。
- 中止した後、どうするか?
一旦、中止し、時間をかけて議論を尽くすことを望みますが、県は、「ホテルありきの計画で無ければ話し合いを持たない」と明言されています。
→ 中止の後は、住民の声に耳を傾けて頂き、時間をかけて百年の計で考えて頂きたい。
→ 我々の希望は、当該地を公園の一部として、誰もが自由に利用できる環境整備を望みます。
「奈良公園の環境を守る会」・「高畑町住民有志の会」が提案する当該地活用案
当該地を公園の一部として、誰もが自由に利用できる環境整備へ(ホテルは不要です)
この申し入れに対して県は「ホテルありきの計画であるため、それは考えられない。そのような施設では金は儲からない」との回答がありました。
この問題は、国策「地方創生」「観光立国」「インバウンド誘致」に便乗した、無秩序な開発行為への警鐘とも考えています。これは、決して国策そのものに対して異論を唱えるものではなく、その計画において「節度」をもった開発と利活用を望むものです。今後、同様の問題が全国で起こる可能性を懸念しています。そのようなことにならないためにも、本計画の推進が「悪しき前例」になることに大きな危機感を抱いています。